米国がおかしくなった。特にトランプ大統領がおかしい。大統領就任前は、米国を偉大な国に再建するため、不必要な戦争を止め、保守的な価値観を取り戻すことが最優先課題と主張したのに、この半年で別人になったようだ。
彼は戦争を終わらせると明言したのに、今は考えが変わったようだ。核武装したイスラエルと一緒に、非核保有国のイランを奇襲攻撃するのを見れば、世界大戦・核戦争も辞さない、いわゆるネオコンに包囲されているのではないかと疑わずにはいられない。
トランプ大統領は経済的にも全世界を相手に経済戦争・関税戦争を仕掛け、世界経済を揺るがしている。トランプ大統領は、米国の利益のためなら同盟国でも犠牲にすると平然と言い放ってきた。NATO同盟のデンマークにグリーンランドの放棄を要求、アングロサクソンの「Five Eyes」同盟でもあるカナダに米国の属州となれと要求するのだから、EUの首脳らがプーチン大統領のロシアよりも米国を恐れるのも当然だ。
何が米国のためなのか分からないが、如何なる行動も米国のためだと正当化している。
トランプ大統領は8日(現地時間)、在韓米軍駐留経費について、韓国の適切な防衛費分担に言及、韓国は年間100億ドルを負担すべきと主張した。この金額は5年前から繰り返してきた「韓国の安保ただ乗り」論の延長だ。トランプ大統領は1期目から「韓国は防衛費を負担していない」と言い続けた。昨年の選挙過程でも韓国が在韓米軍駐留に対して「お金を払っていない」と主張し続けた。昨年10月16日、フォックスニュースが放映したタウンホールミーティングでも、米国は韓国防衛のため兵力4万人(実際には2万8000ほど)を配置したが「韓国はお金を払わない」と主張した。
トランプは昨年10月にも「私が大統領なら韓国は年間100億ドルを出す」とし「韓国はマネーマシン」と言った。主権国家の国民に税金を米国に納付するよう要求するためには、在韓米軍2万8500人の維持にお金がいくらかかるかをまず明かすべきだ。
米軍駐留の最も重要な目的が韓国の防衛ではなく、中国牽制などの在韓米軍の性格と役割については言及しない。在韓米軍司令官が5年前に「韓国が50%を負担」と言ったのはよく知られたことだ。それでも絶えず無条件に金額を上げるように要求する。不動産など間接費用を入れれば65%、公示地価が低評価されてしっかり計算すれば在韓米軍駐留経費の「70%以上」を韓国が負担しているとみる専門家もいる。
トランプ大統領は「国外米軍駐留費用をすべて駐留国が出すべきだ」と主張してきた。それなら在韓米軍の駐屯経費がいくらかを明らかにし、その全額を負担するよう要求せねばならない。専門家らは現在、韓国が米軍駐留経費の少なくとも3分の1以上を負担していると話す。今、韓国が年間11億ドル程度を負担することを勘案すれば、在韓米軍駐屯費は年間35億ドル程度との計算になる。100億ドルの要求は35億ドルの3倍。韓国は幽霊たちの駐屯費を出すのか。
イーロン・マスクのDOGE(政府効率化省)は、米国大統領選挙時に2000万人の幽霊有権者がいたことを突き止めた。米国は幽霊軍隊も運営しているのか。 |