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最終更新日: 2025-07-04 01:37:54
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2025年07月01日 10:42
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大韓民国の建国史392
朴大統領が責任者へ全権委任し完遂できたミサイル開発

 ナイキ・ハーキュリーズ(NH)は韓国に実戦配置されていたため、韓国軍が接近しやすく、長距離地対地ミサイル開発モデルとしても最適だった。韓国の自主国防歴史をまとめた『防衛産業40年、果てしない挑戦の歴史』(韓国防衛産業協会、2015年3月)は、この地対地弾道弾開発経緯も詳細に紹介している。国防科学研究所がNHをモデルにしたのは、米国の圧力をかわすためだった。米国ですでにNHミサイルの生産が終わっていたため、韓国が独自にNHの整備・維持技術を確保しなくてはならない口実ができた。
韓国が開発した地対地ミサイルはNHを模倣したが、外形だけで誘導用ソフトウェア、誘導操縦装置、推進機関や弾頭などは改良するか新たに開発した。真空管式回路を全て半導体に代え誘導操縦装置もデジタルにした。だが、追跡レーダーは改造しなかった。追跡レーダーを開発すればミサイル開発計画を露出させる危険があると判断した。代わりに、国防科学研究所は既存のNHの真空管技術を半導体に代替した。
実際、NHには改造しなくても平壌を攻撃できる能力があった。CIAは韓国が射程を350キロメートルまで延長しようとすると疑っていた。韓国が高性能推進剤製造能力を確保したことに米政府は驚いた。地対地ミサイルを独自開発する韓国の努力は米国の強力な反対に直面した。駐韓米軍司令官、駐韓米国大使、米国防部の安保担当次官補が国防科学研究所を訪問、開発中断を要求した。米国側は、弾頭は何に使用するか、核開発を行うのかを詰問し、ミサイル射距離を180キロメートル、弾頭重量を440キログラムに制限するよう圧迫した。さらに、CIA要員を大田機械廠に常駐させるよう要求した。韓国政府はこの要求を無視した。
「白熊」ミサイル試作品は1978年4月に完成したが、1次・2次試験発射は飛行経路制御をあまりに細かく設定したため、ミサイルが途中で墜落した。2カ月後の6月24日に実施された3次・4次試験発射は成功、続いて5次・6次試験発射も成功した。7次試験発射は点火装置問題で失敗したが、8次も成功、9月16日に国産化率90%の韓国初の誘導弾が完成した。78年9月27日、政府は公式に世界で7番目にミサイルを開発したと発表、安興試験場で朴大統領と内外貴賓たちの前で地対地ミサイル「白熊」の試験発射を公開した。
翌日、日本の朝日新聞は「韓国誘導弾の原始的な放物線飛行方式と精度不足」を指摘、「核開発と関連している」とコメントも出した。ソ連国防省も三日後、韓国の核開発を警告した。カーター政権はワシントンから7人の視察団を派遣し、韓国のミサイル開発技術を評価して技術提供国に関する情報を要求したが、韓国政府は、米国の質問に対応せず、独自開発であることを強調した。
「白熊」ミサイルの公開試験発射の数日後、ジョン・ウィッカム(John Wickam)駐韓米軍司令官が韓国合参関係者の案内で、国防科学研究所を訪問した。国防科学研究所の関係者たちとウィッカム大将の間で、韓国がなぜミサイル開発を行わねばならないのかについて5時間の熱い議論があったという。国防科学研究所側は、「北韓がソウルを攻撃する場合、空軍機での対応は拡戦の危険が大きいため、われわれも平壌を打撃するために誘導武器で対応するしかない」との論理が開陳されたという。ウィッカム大将が”軍人の立場では韓国側の主張が正しい”と言ったと伝わるや、駐韓米国大使館はウィッカム大将に厳重な警告を行ったという。
(つづく)

2025-07-02 3面
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