駐日韓国文化院は、韓日国交正常化60周年を記念し、これからの両国関係を担うZ世代の交流を促進する目的で、9~11日に幕張メッセで開かれた「KCON JAPAN 2025」内に「ハングルカフェ」(出展名:カフェ ハングル、一杯)を出した。約3000人がハングル体験を楽しんだ。
「ハングルカフェ」は、ハングルをテーマに、韓国の言語文化を楽しみながら、若い世代同士の交流を深めることを目的としたもの。約3000人が参加した。Z世代の感性に寄り添ったインタラクティブな体験を通じて韓日間の新たな絆を築くことを目指した。
「ハングルカフェ」では、来場受付(ドリンクに見立てたハングルキットを注文)も含め韓国人スタッフと基本的に韓国語で会話をする。
受付後、来場者がハングルの子音と母音を組み合わせて、自分や推しの名前をデザインしたオリジナルキーホルダーを制作できる体験が提供された。
「対象はZ世代に限らないが、KCONというイベントの来場者は10~20代が大半を占める。そういう面を考慮し、より来場者が韓国文化に触れることができるようなものにした。3日間で参加者は3000人。もっと多くの人に体験して欲しかったが、アクティビティを経験してもらうものなので1日1000人が限界だった」(韓国文化院)。
韓国人スタッフが温かく迎え入れ、参加者にハングルの基本や発音を丁寧に説明。
参加者は、キーホルダー作りを通じてハングルの美しさや構造を学び、韓国文化への理解を深められる。このアクティビティは、KPOPファンの間で人気の「推し活」とリンクしており、好きなアーティストの名前をハングルで表現することで、ファンとしての愛を形にする。また参加者が推しの名前をハングルで書く過程で、韓国語の発音や文化的なニュアンスを学び、韓国人スタッフとの会話を通じてリアルな交流が生まれる。
双方向のコミュニケーションは、韓日間の文化的理解を深め、草の根レベルの友好関係を育む重要な一歩となった。
「日本人は韓国人と比べてシャイな一面もある。ただし文化院のスタッフが積極的に話をすることで、すぐに打ち解けられた。ブース内で働くスタッフは同年代の韓国人留学生を採用したのも大きい」(韓国文化院)。
Z世代(1990年代後半~2010年代初頭生まれ)は、デジタルネイティブとしてSNSやグローバルコンテンツに親しみ、国境を越えた文化交流に積極的だ。日本では、KPOPがJPOPを凌駕する人気を誇り、特にZ世代や高校生の間でその影響力が顕著だ。韓国文化院のブースは、こうした背景を活かし、KPOPを入り口にハングルや韓国文化への理解を深める機会を提供。ハングルを通じた体験は、言語の壁を越え、韓日両国の若者が共通の趣味や関心を共有するきっかけとなっただろう。
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